教えることは難しいことなのでしょうか？簡潔に言うと、気にしなければ簡単、気にしだすとかなり難しいことです。初めて教壇に立ったとき、私はとても単純なものの見方をしていました。それは、まさに「無自覚の無能力」、「知らないことは知らない」というようなものでした。教えるということは、私が想像していたよりもずっと幅広く、奥深いものだったのです。途中、「うまくいくこと」ばかりに焦点を当て、「うまくいかないこと」から目をそらすという葛藤が何度もありました。生徒の学習を大切に思ってはいましたが、それだけでは十分ではないことがわかったのです。適切な学習環境を作るには、適切な関係を探り出すことが必要だったのです。以下の項目にて、生徒たち、そして私自身が、学習に対してお互いに意見を一致させるのに役立ったものを紹介します。

-気にかける-初日から生徒と感情的なつながりを持つことが肝要です。感情面を気にかけることで、相互尊重とより快活な人間関係が構築することができます。教える技術を向上させる方法は無限にありますが、その中でも気遣いは最も簡単な方法です。生徒と心を通わせ、授業をより楽しいものにすることができていると実感しています。

-褒める-褒めるべき時に、できれば他の人の前で、噓偽りなく褒めましょう。評価されていると感じることで、自分の努力の仕方は間違っていないのだ、と感じることができます。褒められると、もっと頑張ろうという気になり、自分を肯定することができるのです。

-理解する-成功や失敗という基準ではなく、成長と理解度を基準として考えてください。生徒の年齢における能力の程度を把握していなければ、無理強いしすぎた結果やる気を削ぐことになったり、過小評価しすぎた結果成長の機会を逃したりする可能性があります。能力の段階を知るには経験が必要ですが、最初から意識することで、生徒と教師の関係を円滑にするのに大いに役立ちます。

-我慢強く-考え方や概念の完全な理解を促すためには、異なる視点とレベルから教授し、試す必要があります。知識の呪いとは、自分の知識不足のせいで、他人がどう感じるか、また自分がその知識を得るのにどれだけ時間がかかったかを知らない、ということです。生徒の感情や心理に寄り添って考えることは、考え方や概念をよりよく説明するために必要なことなのです。

-学ぶ-自分が既に理解していると思っていることを過信せず、自分の知識を試し、複数の情報源を用いて、教える事柄をより深く理解してください。深く理解することは、生徒が理解できるようにその概念を簡略化する方法を知る前提となるものなのです。

-顧みる-目標は何か、何がうまくいったのか、何がいけなかったのか、自分と生徒の両方にとってどんな影響があったのかを自問し、自分の教え方を継続的に回顧することも大切です。意見を求め、他の人から学びましょう。

-手本となる-良いお手本となり、愛と思いやりを持ちつつ、時には厳しくすることも挙げられます。自分自身がまず学びを楽しみ、生徒たちにもその楽しさを共有するのです。生徒の学びにおける可能性と、その学習に影響を与える自分の可能性を信じることを決してやめてはなりません。

あなたが教えることを楽しんでいれば、生徒も学ぶことを楽しんでくれるということを、どうかお忘れなく！